畑で作業をしていると、大きな羽音がして目の前を横切るものが…
近くの葉に停まったのでよく観察してみると、クロアナバチが仕留めたササキリ(ツユムシの仲間)を運んでいる最中でした。
クロアナバチは、地面に穴を掘って仕留めたバッタ類を運び込み、卵を産み付けます。孵った幼虫は、そのバッタなどを食べて成長します。
驚くことに、仕留めたバッタは死んでおらず、クロアナバチの針から注入された麻酔のような成分で仮死状態になっています。
そのため、幼虫はいつまでも新鮮な獲物にありつけるというわけです。

クロアナバチは、自分よりも大きな獲物をいとも簡単に運んでしまいます。
人間が考えた飛行原理からすると、あり得ないことのようです。
これを解明できれば、飛行機で倍の荷物を輸送することも可能かもしれません。
こうしてみると、自然界は、誠に示唆に富んでいると言えますよね。